病害虫で困ったら?病気編
うどんこ病英名:Powdery mildew
  • うどんこ病(イチゴ)
  • うどんこ病(ブドウ)
  • うどんこ病(メロン)

一般に葉に発生するうどん粉(小麦粉)を振りかけたような症状の病害の総称です。キュウリ・メロン等のウリ科、ナス・トマト等のナス科をはじめ、バラ・ペチュニアなどの花卉類にも広く発生します。5月頃から発生し始め、盛夏には一旦停滞しますが、9月頃になると復活します。乾燥時に分生胞子の形成が旺盛なことから、病斑部は真っ白な盛り上がった状態となります。植物体に侵入するにはある程度の湿度が必要で、乾燥・多湿が交互に繰り返される場合には急激に蔓延することがあります。さらに多発すると植物の光合成が阻害され、生育に悪影響を及ぼします。

この病気の防除には、予防剤として微生物殺菌剤である「インプレッション水和剤」が有効です。また、化学農薬の予防剤としては保護殺菌剤である「ダコニール1000」、マンゼブ等、治療剤としてはEBI剤、ストロビルリン系の薬剤等が挙げられます。後者は薬剤耐性菌の発生事例があるので、使用に当たっては注意が必要です。

灰色かび病英名:Gray mold
  • 灰色かび病(ナス)
  • 灰色かび病(ナス)
  • 灰色かび病(トマト)

春に作付けを行なった場合、6月の梅雨時期に発生することがあります。この病原菌は比較的低温を好みます。また、どちらかといえば日和見感染的な菌で、侵入力はさほど強くはありません。そのため、開花後の花びらや芽掻き後の傷口、また、他の病害によって感染した部位に後から定着することもあります。花卉等では地際部の日当り通気の悪い部分に発生し易いことから、極力風通しを良くし、多湿にならないように栽培管理するのが病気発生をさせないコツです。

薬剤を用いた防除としては、発病前から保護殺菌剤を散布することで概ね防ぐことができます。微生物殺菌剤である「インプレッション水和剤」も本病気予防には有効です。但し、発病がみられたら、ベノミルやイプロジオン等の治療剤を散布してください。治療剤を選択する際には、数種類の薬剤に対して薬剤耐性菌の報告例も多いため、系統の異なった薬剤を選択することが大切です。

葉かび病英名:Leaf mold
  • 葉かび病(トマト)
  • 葉かび病(トマト)
  • 葉かび病(トマト)

トマト、ナス等に発生します。始めは葉裏に白っぽい病斑が見られ、次第に拡大していく中で、葉裏に褐色の分生胞子をビロード状に形成します。この病気は品種によって抵抗力に差があることから、耐病性品種を選ぶのが良いとされています。湿度が高いと蔓延するので、梅雨時期や降雨が続く場合には薬剤散布を行ないましょう。また、本病害は感染から発病までの潜伏期間が比較的長いことが知られています。そこで、薬剤防除では予防剤を中心に散布をしますが、発生を確認したら治療効果の薬剤を選択する事が効果的な防除のポイントと言えます。また、薬剤耐性菌も懸念されているので、系統の異なる薬剤を輪番で使用することが望まれます。

トマト・ミニトマトにおいては、予防剤として微生物殺菌剤である「インプレッション水和剤」が有効です。但し、必ず病気が発生する前に散布してください。

べと病英名:Downy mildew
  • べと病(キュウリ)
  • べと病(キュウリ)
  • べと病(キュウリ)

キュウリ等のウリ科に発生します。多湿の時期に特に発生が多いので、梅雨や降雨が続く場合には注意が必要です。感染から発病までは短いので、発生が見られたら直ぐに薬剤散布を行ないましょう。降雨等で散布できない場合には、発病葉を取り除き、畑の周辺以外へ除去しましょう。

この病気の防除には、「ダコニール1000」やマンゼブ等の保護殺菌剤を中心に散布しますが、発生が見られたらシモキサニルやマンジプロパミド等、治療効果を持つ薬剤を散布します。尚、メタラキシルやストロビルリン系薬剤は、耐性菌の存在によって効果がない場合があるので注意が必要です。

疫 病英名:Late blight
  • 疫病(トマト・葉)
  • 疫病(トマト)
  • 疫病(バレイショ)

トマトやジャガイモ等、ナス科の作物に発生します。ジャガイモではゴールデンウィーク前後の開花期頃から発生します。本病害は進展速度が極めて速く、1週間ほどで畑全体が全滅することもあります。降雨が発病を助長させる事から、開花期前後から天候を見ながら薬剤散布を行っておくと安心です。

病気発生前には「ダコニール1000」やマンゼブ等の保護殺菌剤を、発生が見られたらシモキサニルやマンジプロパミド等の治療効果を持つ薬剤を散布します。尚、他の病気と同様に、メタラキシルヤやストロビルリン系薬剤は、耐性菌の存在によって効果がない場合があるので注意してください。